
心身を託せるもの
2014/10/27
こんにちは。工房渡邊です。 昔はよくドラマなどで小説家が原稿用紙をグチャグチャに丸めてゴミ箱に捨てるシーンがありました。今は多くの小説家がパソコンで文章を書いているのでしょうが、私はやっぱり昔の小説家が好きです。 私の敬愛する小説家、開高健は自分の万年筆の事をこう書いています。 「くすんで、ボケて、手垢と古インクにまみれた一本のエボナイトの細筒に心身が託してあるのだ。」と。 だれが打っても同じ文字が出るパソコンでは、こうは言えないでしょう。だから私はその魂のこもった文章を感じる為に、今日も松本清張や開高健の小説を読みたいと思います。 |
 |