
異を欺く「歎異抄」たんにしょう
2013/9/22
親鸞聖人が亡くなった後、師の教えに異説を唱える者が現れ、弟子の唯円が、その異を欺いて、親鸞聖人からじかに聞いた正しい教えを記した書を「歎異抄」といいます。 第3条の「善人なおもて往生をとぐ、いはんや悪人をや」という言葉は、善人でさえ往生できるのだから、悪人はいうまでもなく往生できる、という意味だそうです。 多く誤解されたこの言葉は、親鸞聖人の生きた時代を知れば、少し理解できました。 貴族から武士へ権力が移り変わる動乱の時代、戦で人が死に、地震や火災などの天災、疫病、食糧不足など、生きることが大変な時代だったそうです。善い人も悪い事をしないと、愛する家族をすらも守れなかった人ばかり。 親鸞聖人は、そんな人々こそ、阿弥陀様のお力で救いたかったのではないかと思います。 親鸞聖人は、知れば知る程魅力的な方で、本当に温かい人だな、と思います。 読書の秋、読みとまっていた親鸞聖人について書かれている本を、歎異抄をきっかけに再び開いてみようかな、と思った本日の担当は中村でした。 |
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